【睡眠時無呼吸症候群】気になる症状はありませんか?
2022/10/26
こんにちは♪
秋も深まりあんなに暑かった夏が噓のように過ごしやすい気温が続いていますが、みなさん夜はぐっすり眠れていますか?そして朝はスッキリ目覚めることが出来ていますか?
『しっかり寝ているはずなのに朝スッキリ起きれない』『日中とても眠くなる』方はひょっとすると
【睡眠時無呼吸症候群】かもしれません。
しかし寝ている間の事は自分ではわかりにくいものです。
今日はそんな睡眠時無呼吸症候群についてお話ししていきたいと思います。
最後にはご自身で簡単に出来る睡眠時と起床時の簡単チェック項目もお伝えしますので、気になる方はぜひ最後までご覧ください。
命に係わるのに気づきにくい厄介な睡眠時無呼吸症候群
睡眠障害の中でも、近年特に増えているのが21世紀の現代病ともいわれる「睡眠時無呼吸症候群」です。
大きないびきとともに、睡眠中に何度も呼吸が止まる病気で、医学的な定義では、10秒以上呼吸が止まる「無呼吸」や、呼吸が弱くなる「低呼吸」が、1時間あたり5回以上繰り返される状態をいいます。
睡眠中に無呼吸がおきると、体が低酸素状態となります。このような無呼吸に伴う低酸素状態が毎晩、しかも年単位で起きれば、心臓・血管系の病気や多くの生活習慣病と関連してきます。高血圧症との関連が古くからよく示され、狭心症、心筋梗塞などの冠動脈疾患や脳卒中の発症にも関係します。一方、低酸素状態になると、脳が防衛的に目覚めて、呼吸が再開します。この状態が繰り返し続くと熟睡できず、睡眠不足の状態になります。そのため、「日中の強い眠気」や「倦怠感」「起床時の頭重感」「気分の落ち込み」などがあらわれ、仕事や勉強がはかどらないなど、作業能率の低下や、性格上の変化をきたすこともあります。運転による交通事故を調査すると、その事故率は約2.6倍以上にも上昇するといわれます。
このように、SASは日常生活に支障をきたし、個々の健康障害のみにとどまらず、公共の安全性にも影響を与える病気です。
原因
睡眠中に呼吸ができなくなるのは、空気の通り道である気道が塞がってしまうからです。
なぜ、のど周囲の気道が塞がってしまうのでしょうか?
1つは「肥満」が原因といえます。体重増加により、のどに脂肪が蓄積して気道が狭くなるうえに、あおむけで寝ることでさらに気道が狭まるからです。この狭くなった気道を空気が通るたびに、大きないびきが起こります。この気道が完全に塞がれたときに、無呼吸となります。
実際に「肥満」はSAS患者さん全体の60%以上にみられます。ただし、SASは「肥満」の人だけにみられる病気ではありません。
やせている人でも、「下あごが小さい、後退している」、「扁桃腺が大きい」などがあれば、気道が狭くなりやすいためSASの原因となります。やせている人も注意すべき病気ですが、ほかに、閉経後の女性や高齢者の方でもSASは起こりやすくなります。
睡眠時無呼吸症候群は発見しにくい病気ですが、「大きないびき」を家族や近くで寝ている人に指摘されて受診した、という人は多いです。ただ、一人暮らしの人では、いびきをかいても自分ではなかなか気づきません。その場合、「日中の強い眠気」や「熟眠感の欠如」、「全身の倦怠感」、「寝ている間の呼吸困難感」、「夜間頻尿」などがないかを思い返してみてください。
起きている時と寝ている時の簡単なチェックをしてみましょう。
起きているとき
□寝ているはずなのに強い眠気がある。
□だるさ倦怠感がある。
□集中力が続かない。
□いつも疲労感がある。
□朝起きた時に疲れが取れていない。
□20歳の時より10㎏以上太った。
寝ている間
□いつもいびきをかく。
□いびきがよく止まる。
□呼吸が止まることがある。
□息苦しさを感じて起きる。
□何度も目が覚める。
□寝汗をかく。
□何度も尿意で目が覚める。
3つ以上当てはまる場合は要注意!!
睡眠時無呼吸症候群の予防方法
適正体重の維持
どんな病気にも共通しますが、太りすぎないことが重要です。SASは喉や首まわりの脂肪沈着がその発症に大きく関与します。今SASでなくても、顎の大きさによっては少しの体重増加がSASにつながる可能性も。
もし今太っているとしたら、適正体重を目指すよう心掛けましょう。すでに治療中の方にとっては、やせることは治療の一環になります。
飲酒に注意
いつもはいびきをかかないのに、お酒を飲んだ日にはいびきをかいてしまう--そんな経験はありませんか?
アルコールによって筋肉が弛緩するためです。首や喉まわり、上気道を支える筋肉も例外ではなく、上気道が狭くなる結果、いつもはないいびきが生じるのです。
ただでさえ寝るときは筋肉が緩んでいますので、アルコールが加わればさらに無呼吸に陥るリスクを高めることになります。
定常的な寝酒などは控えるのが賢明です。
鼻症状の改善、口呼吸をなくす
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの鼻症状がある場合は、本来の鼻呼吸がしにくく口呼吸になるケースがあります。口呼吸の結果、鼻呼吸のときよりも咽頭が狭くなるため上気道が閉塞しやすい状態になります。口呼吸はSAS以外にも様々な病気との関連が示唆されているので、その意味でも鼻呼吸は重要です。
口呼吸をしている方には耳鼻咽喉科の受診をお薦めします。
睡眠薬服用の注意
睡眠薬の多くは無呼吸症状を悪化あるいは助長させます。
自己判断での服用は避け、医師とよく相談することが大切です。
寝姿勢の工夫
仰向けで寝るよりも、横向きで寝ると上気道の閉塞を軽減できる場合があります。
抱き枕などを使って横向きで寝られる工夫をしてみるのも良いでしょう。